イトBar
智頭町ではお馴染みの「イトバ」
智頭町は水路が多く、イトバと呼ばれる洗い場が点在しています。
露天のものや家屋の中に取り込まれているもの、イトバに屋根や囲いを設けたりしたもの…そのカタチは様々です。
野菜の泥を落としたり、農機具を洗ったりと、日々の暮らしの中で活用されているイトバを、私たちなりに楽しく活用したイトバでの飲み会「イトBar」が今年も開催されました!
智頭町芦津集落のイトバ
イトBar開催のきっかけは、昨年6月に智頭町で開催された林業景観シンポジウムでの、芦津集落見学でした。
奈良文化財研究所の惠谷先生による「人々の暮らしを水の流れから読み解く」という解説を聞きながら、集落内のイトバなどを楽しく見学。
ただ、その日はとても暑い日で…。
ふと私が、「イトバにビールが冷えていたら最高なのになあ」とつぶやいたところ、隣にいたさえちゃんが、「うちにもイトバがあるから、そこでビールを冷やして飲もうよ!」と提案してくれたことが始まりでした。
シンポジウムの参加者有志に声をかけてみたところ、思いのほか盛り上がり、昨年は2回開催。どちらも最高に楽しい時間でした。
そして今年も「イトBarの季節がやってきた~!」ということで、先日イトBarを開催。イトバで飲み物を冷やしつつ、足を水につけて涼みながら飲むビールがまた最高に美味しい!!
西村家のイトバ
イトBarポスターも作成
イトバで井戸端会議
イトバのように地域に根ざした小さな建築や空間には、その土地ならではの暮らしの知恵がたくさん詰まっています。
見慣れた日常の営みにこそ、大切な価値があることを再認識。
空き家や使われなくなった空間も、少し視点を変えるだけで魅力ある地域資源に生まれ変わることを、イトBarを通して改めて実感しています。
今後もイトBarのように、地域に根ざした空間の新しい使い方を探りながら、暮らしの楽しみを広げていきたいと思います。