2010年
4月3日
2度目のプレゼンの日がやってきました。場所は鳥取市内のベーカリーカフェ「ル コションドール」。今回もまた、川辺さんがお店に入ると、PLUS CASAの二人は既に到着していました。お昼を済ませていなかった川辺さんが食事を取りながらの雑談ののち、いよいよプレゼンが始まりました。
今回は模型はなく、図面とCGによるプレゼンテーションです。第1回目のプレゼンテーション後に、川辺さんからフィードバックされた感想やリクエストなどが、どう解釈され反映されているのか。
それでは詳しく見ていきましょう。まずは「平面図」を見てみます。
プランは、川辺さんのリクエストを受け、前回のものから大幅に変更されていました。奥に配置されていた寝室や浴室は、すべて道路側に集約されています。前回のプランの大きな特徴でもあった渡り廊下は、敷地後部にまとめられた庭に面するデッキテラスにかたちを変えています。
3月2日に川辺さんからPLUS CASA宛に送られたメールに記載されていたリクエストのうち、3つの大きなポイント、
- リビングに畳が欲しい
- 寝室は畳の部屋で
- 洗面室や浴室などが寝室の近くにあり、湿気が心配寝
が、次のように整理されています。
- リビングの横に和室を設置
- 和室は寝室を兼ねる。隣接するクローゼットには布団も収納可能
- 和室(兼寝室)と洗面室や浴室などの水廻りの間にクローゼットと廊下を配して分離
前回のプランでは、渡り廊下によってリビングと寝室が分けられオン(パブリック)とオフ(プライベート)が機能的、視覚的に分けられていました。川辺さんはこのレイアウトについては気に入っていましたが、今回のプランでは渡り廊下が廃止されたため、すべてが一体化しています。
また、前回は側面にレイアウトされていた玄関は、「防犯面で不安が残る」という川辺さんの言葉から、前面の正面に変更されました。
パース図
キッチンに立ち、リビングやデッキテラス、庭を望む。
プレゼンテーションされた図面をしばし見つめていた川辺さん。自宅に持ち帰ってじっくり検討し、後日まとめて質問や意見をPLUS CASAに伝えることになりました。
プランそのものは、川辺さんが思い描いているものに大きく近付いている、そんな印象を持ちましたが、どこか釈然としない様子の川辺さん。何かが彼女の中に引っかかっているのかも知れません。
午後2時、コションドールにて2回目のプレゼン。最初のときのようなドキドキ感はなかったけど、1回目と同じように図面が作られていて、丁寧さが伺えました。1ヶ月前に食事をしながらゆっくり話をしたこともあってか、1回目の図面より、より私の思っているような図面となっていました。
図面をみての感想などなど
- エントランスからすぐリビングでキッチンがよく見えるのが気になる
- エントランスを収納室の方側にすこしずらしたらどうか
- キッチンが隔離されているほうがいいのかなあ(イトコが住んでいた東京のマンションみたいなカンジ)
- 食品庫や冷蔵庫のある準備室なるものは、ちょっといいなあと思っている。ただ冷蔵庫があの位置で使いやすいのだろうか・・・
- もう少し、キッチンの周りの配置を考えたい。けど、いい案が思いつかない・・・
- クローゼットと寝室の位置を変えたらどうか。トイレが寝室の近くがいいなあと思って
- クローゼットの中に布団置き場があるのはいい
- クローゼットはもう少し大きいほうがいいような気がする(春夏と秋冬を仕分けるようにしたい)
- 坪庭はいるかなあ。あったらいいような気もするし、なくてもいいような気もするし
- 書斎っていらないかも
- その代わり寝室に収納棚とかがあったらいいな
そのほかの感想などなど
図面をみて、即座に「ここはちょっとこうしてほしいな」と思うことがあってもなかなか口に出して言い辛い。それは、小林さんたちが一生懸命考えて作ってくれたんだろうなって思ってしまうから。
それから、その意見は直感であって自分の中で絶対的な意見ではないので。もし、それを言ってしまって小林さんたちが「あ、こうしてほしいんだな~」って理解してくれた後で、私が「やっぱり・・・やめた」とかは言い辛かったりするし。帰ってからゆっくり考えてみようとおもって、その場ではあんまりマイナスなことは言わないようにしています。
いいなあと思うところは素直に「いいですね」と言うけれど、それも少し感情を抑えているように言っているかもしれません(すっごく気に入っていると思われないように)。
1回目の図面のときより冷静に見られたし、考えられたような気がします。少し慣れたのかなあ・・・
今回は、図面をコピーして切り取って、どんな風に配置したらいいのか、自分で考えてみることにします。頭の中ではなかなか上手に組み立てられないので、カタチにして考えてみようと思っています。
待っている間はいろいろ考えてしまって不安になるけど、やっぱり会って話をすると少し気持ちが落ち着きます(なんか恋人に会っているみたいな感覚ですかね)。
頻繁に会って意見を聞いてもらったり、専門的な小林さんの考えも聞きたいなと思います。
コションドールにて打合せ
前回打合せしたスケッチを図面化したものを提出。デッキテラスを縁側と同じ使い方とし、リビングの延長、庭からのワンクッションとして、リビングをより充実した空間にプランニング。
防犯上、建物は隣地境界線いっぱいに配置。
気持ちのいい空間に感じる。新しいプランのほうが、生活のイメージがしやすい。と言っていただいて一安心。
前回ゆっくり話ができ、方向性を共有できたので、もうぶれないだろうな、と思える。
2010年
4月17日
「PLUS CASAさんのオフィスも見てみたい」
そんな川辺さんのリクエストもあり、軽い打合せを持つことに。PLUS CASAのオフィスは自然豊かな智頭町にあります。
4月3日に行われた2回目のプレゼンで示された図面や説明を受け、2週間ほど考えていたという川辺さん。「玄関を入ってすぐにキッチンが、しかもカウンターの裏側が見えてしまう」点を解消したい、というのが一番伝えたいポイントだったようです。
川辺さんのリクエストを書きとめながら、その場で方眼紙に新しい図面を起こしていくPLUS CASAの二人。
PLUS CASAが2回目に提案した内容はおそらく、川辺さんがイメージしていたものに近い内容か、あるいは、率直に良いなと感じたものだったと思います。それゆえ、川辺さんの「気になるポイント」のうち、大きな点=玄関から入った時の景色など=がその場で解決されていくにつれ、リビングに置く家具の向きや、キッチンカウンター内での動線など、細かい点にシフトしていったように感じられました。
PLUS CASAにて打合せ。
前回の図面を見られてのご要望。
- エントランスからすぐリビングは少し抵抗がある。(ワンルームマンションなどのイメージがあるため)リビングというより、すぐキッチンなのが気になるのかも
- 寝室からデッキ、庭が見れるようにしたい
- 1人の時は寝室を開放して、ワンルームにして使用したい
- 書斎はあまり使用しないと思うので、クローゼットに変更。和箪笥、洋服などクローゼットのなかに更に収納室みたく整理できたら。
クローゼットの中に、きれいな物だけでなく、着用中のコートやジャケットなど陰干しの一時置き場として兼用したい - オープンキッチンか壁付けか思案中