敷地は鳥取市内、9区画の新興分譲地の一画。
既に建ち並びつつあった他区画の住宅ヴォリュームから突出してしまうことがないよう、高さや位置に配慮した箱を想定し、その中で検討をすすめることにしました。
夫婦と子供2人が暮らすための家にクライアントが望んだ要点は、家族が集う快適な場所、時短できる家事動線、子供の成長に対応できる間取り、の3点でした。
家事や育児に関連する部分のプラン検討おいて、打合せ時に、育児休暇を取得して主夫をされていたご主人が積極的に意見されました。
ご夫婦が互いを尊重しながら、それぞれの目線でここでの暮らし方を真剣に模索されたことが、この住宅に快適性や機能性を与えられた最大の要因だったと思っています。
Data
Detail
LDK
家族が集まりやすく快適に過ごせるように、デッキテラス、カウンターデスク、アイランドキッチン+パントリーなどを併設。
デッキテラス
1階のデッキテラスはLDKと繋がっている。「住宅街の中でも気兼ねなく過ごせ、季節を感じながら、家族で楽しく過ごしています。
洗面脱衣所・クローゼット
2階の洗面脱衣室とクローゼットは、家事動線を考慮して連続するようレイアウトした。洗濯物はガス乾燥機で乾かす。
フリースペース
フリースペース。将来ロフト付きの子供室×2室になることを想定。
寝室
2階の寝室は奥様の書斎としても使用。
平面図
- Ba_浴室
- BR_寝室
- C_クローゼット
- D_デッキテラス
- E_玄関
- FS_フリースペース
- LDK_リビング・ダイニング・キッチン
- Pa_パントリー
- PR_脱衣洗面室
特別記事:良い家とは。
良い家とは、何だろう?
自邸の新築を考えたことのある人は、きっとそう自問自答した経験があるはずだ。
「良い家ですね」
誰かの家を訪ねて、そう施主に言った経験は誰にでもあろうだろう。しかし、褒め言葉としての「良い家」と、実際に暮らすうえでの「良い家」は、まるで意味が異なる。誰か別の人や家族が暮らしやすい家が、自分や自分の家族にとって暮らしやすい家とは、限らない。
TさんがPLUS CASAに自邸の設計を依頼したのは、街中で見かけて「いいな」と思った家が、偶然にも全てPLUS CASAが手がけたものだったから。「ほとんど一目惚れ」だったという。
しかし当然のことながら、それらはTさんたちではない誰かのために建てられた家であり、自分たちにとっての「良い家」は、自分たちで考える必要がある。その答えは、Tさんとご家族にしか出せないからだ。
そして、TさんからPLUS CASAに伝えられた要望、つまり「良い家」の条件は、家族をそばに感じられる、家事を効率的にこなせる、子どもの成長に応じて変化させられる、の三つだった。
本当に大切にすべきことを知るために生活の様々な要素を煎じ続けると、一見すると平凡で、ふだんは忘れてしまいがちな、しかしなくてはならないものだけが残るのだ。
一階にリビングダイニングキッチンと収納、デッキテラス、二階に寝室(兼書斎)とフリースペース、浴室とクローゼットが配されたT邸。シンプルなリクエストに応えるように、シンプルなレイアウトのプランが採用された新居にTさんたちが入居して、すでに2年半が経っている。さて、この家は彼らにとって「良い家」になっているのだろうか?
「安心して、ストレスなく過ごせる。そんな家であれば、みんなが心に余裕を持つことができるし、より楽しく暮らせるようになるはず。この家は、僕たち家族にとってそんな場所なんです」
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