空間について

先日、12年前にお引渡しした住宅のメンテナンスにお邪魔しました。
時々メンテや点検などに伺う際もご夫婦ご一緒のことが少なく、久しぶりに2人にお会いできました。お話していると、打合せや工事中の出来事がついこの間であったかのように記憶が蘇る…。こうしていつまでも困ったときには相談してもらえることを有難く思います。

メンテ箇所だけでなく玄関からリビングなど拝見し、住まいを大切に暮らされている様子が垣間見えて嬉しく思いました。
・木部など経年劣化している箇所あり。
・住宅なので洗濯物や雑多なもの、もちろんあり。
・周辺環境の変化あり…などなど。
でも建築がそれらに寄り添い、調和している雰囲気がとても心地よく、「この建築好きだわ!」と自画自賛。

12年前、これからお子さんが誕生するタイミングでもあり「住宅はそこで暮らす子の人格を形成する器」との言葉を共通認識として設計を行いました。
建築が主役として自己主張し生活を強制すのではなく、脇役としてサポートする。でもしっかりと建築がご家族の人生に並走している。
空間は設計して完成して終わりではなく、そこで過ごす時間や生活が組み合わさって心地いい空間を構築していく。

建築で全てをフォローできるわけではないけれど、クライアントの人生に寄り添う仕事をしているのだから、しっかりとクライアントと向き合い、建築の持つパワーを信じて提案する。「そこにどんな建築空間をつくれば幸せになれるか?」「この空間でどのような時間を創造することができるのか?」と、人と建築の関係性に意識を向けて活動していきたいと、改めて初心を思い返しました。

何が正解なのか…??今設計中の案件も、悩みに悩んでいます。
いつも私たちの提案が正解だったのかは、その家族にしか分からない。
でもあの空間で感じた家族の物語から、その答えのヒントを教えてもらえたように感じています。

先月の大雪、娘と一緒にかまくらを作りました。
雪かきはしんどい…けれど楽しまないとね!!

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